『ドゥルカマウラ島』 作者:パウル・クレー
【絵画データ】
1938年作
油彩・新聞紙(ジュード麻布貼り)
88cm×176cm
収蔵場所 パウル・クレー財団所蔵
タイトルのドゥルカマウラ島はクレーの考えた空想上の島で、ラテン語の「甘い」と「苦い」を組み合わせた造語。別名で「眠り草の島」と訳される場合もある。
この作品のモチーフは神話から来ており、生と死が描かれている。抽象的な画面の中に僅かに捉えられるのは、中央の顔か仮面のような図と、左右に長く伸びる蛇のような黒線である。蛇はアダムとイヴをそそのかしたもので、暗示的に描かれているのではないかと思われる。